バニラスカイ あらすじと感想(ネタバレあり)

パッケージのトム・クルーズに惹かれて、鑑賞することに。キャメロン・ディアスとペネロペ・クルスという豪華なキャスト。

すごく心に残る話だったので、いつか書こうと思っていた。

 

あらすじ

仮面の男、デイヴィッド(トム・クルーズ)は、ソフィア(ペネロペ・クルス)殺害の容疑で逮捕され、精神分析医のマッケイブから取り調べを受ける。

デイヴィッドは記憶が混乱しており、過去が上手く思い出せなかった。本当に自分が殺したのか、実感はないが、マッケイブはデイヴィッドが殺したと考えているようだった。

デイヴィッドは、出版業界で財を成した父、デイヴィッド・シニアから莫大な財産を相続し、何不自由ない生活を送っていた。

デイヴィッドにはセックスフレンドのジュリーがいて、ジュリーは本気のようだが、デイヴィッドは適当にはぐらかして関係を続けていた。

ある時、パーティーで出会った友人の彼女、ソフィアに一目惚れしたデイヴィッドは、ソフィアに上手く近く事に成功する。

しかし、ソフィアに嫉妬したジュリーは、デイヴィッドが手に入らないなら一緒に死んでやると、無理心中を試みる。ジュリーの運転する車はデイヴィッドを乗せたまま、猛スピードで柵を突き破り、下の道路へ落下した後、コンクリート壁にぶつかって、ぺしゃんこになってしまった。

ジュリーは死亡したが、デイヴィッドは一命を取りとめる。しかし、デイヴィッドは頭蓋骨を酷く損傷してしまい、偏頭痛と醜い顔に悩まされるようになった。

 

医学の力と莫大な金を使っても、デイヴィッドの顔は元どおりにならなかった。デイヴィッドは不気味なマスクを被り、生活するようになる。

デイヴィッドの奇怪な行動によって、友人もソフィアも離れていってしまう。

絶望の中、泥酔し、路上で眠ってしまったデイヴィッドだったが、ソフィアに起こされて目を覚ます。ソフィアは、どんな醜い顔になろうとデイヴィッドの側にいる事にしたようだ。二人は立ち上がって歩き始める。その時、空は奇妙な色をしていた。

感想(ネタバレあり)

まさかの夢オチ。

たしかに、ソフィアが迎えに来てくれた時の空が変な色で、あれが現実と夢の境目を表していたみたい。

あんまり人に好かれなくて、性格も歪んでいる私(笑)は、おトム(デイヴィッド)の気持ちが良くわかりすぎて、見ていられなかった。

友人の怪訝な表情や、ペネロペ・クルス(ソフィア)の「ちょっと付いて行けない」といった表情(真顔)を私は現実でも見た事があって、悲しい気分になる。自分だけ置いて行かれたような。

結局、おトム(デイヴィッド)は、ソフィアのいない現実を選び、ビルから飛び降りて目を覚ます。

この時、すでにコールドスリープされて夢の世界にいる事を悟っており、夢を管理するシステム(マトリックスでいうエージェント・スミス)に、「愛する人に合わせてくれ」と頼むと、ソフィアが出てくる。

ソフィアに別れを告げるおトム(デイヴィッド)の表情がなんとも言えない。

追記

「それでも恋するバルセロナ」でも紹介したけれど、ペネロペ・クルスは本当に美しい。彼女ありきで、この映画は成り立っていると言っても過言ではない。

 

プラダを着た悪魔 あらすじと感想

プラダを着た悪魔 (字幕版)

あらすじ

ジャーナリスト志望のアンドレア・サックス(アン・ハサウェイ)は、ノースウェスタン大学を卒業し、就職先を探していた。ファッション業界に興味は無かったものの、有名な編集長の元で働けば箔が付くと思ったアンドレアは、有名なファッション雑誌「ランウェイ」のアシスタント職に応募する。

運良く、採用されたアンドレアだったが、編集長のミランダ・プリーストリー(メリル・ストリープ)は、要求が異常に厳しかった。最初はあまり乗り気ではなかったアンドレアだったが、彼氏のネイトの支えと、家賃の為の仕事と割り切る事でなんとか乗り切っていた。

ある時、ミランダは悪天候で欠便になった飛行機を何とか飛ばすように要求して来た。無茶な要求だと分かりつつも、アンドレアは飛行機の予約を確認する。あらゆる対応を考えたものの、万策尽きて、結局、ミランダの要求に応える事は出来なかった。

ミランダはアンドレアに失望し、辛く当たる。

アンドレアは努力が認められていないと腹を立てたが、そもそもファッションに興味が無かった自分を省みて、変わる事を決意する。

同僚のナイジェルの助けで、その日からアンドレアは見違えるようにオシャレになり、仕事も卒なくこなして行った。

仕事の評価はどんどん良くなっていったが、彼氏のネイトや友人たちはアンドレアの急な変わりぶりについて行けないようだった。

アンドレアはネイトと上手く行かなくなっていく不安を感じながらも、仕事を上手くこなせている自分に満足していたし、人脈も広がって、ジャーナリストの夢も掴めるのではないかと期待していた。

アンドレアの努力が報われ、ミランダに気に入られ始めたのは良かったが、同時に意図せず、同僚のエミリーを蹴落とす決断を迫られる。

また、プライベートも破綻し始め、本来自分がなりたかった姿とのギャップを感じ始める。

そんな中、編集長の座を守るために、長年の同僚であるナイジェルの期待を裏切る仕打ちをしたり、2度の離婚をしてもなお、自分を肯定し、仕事に打ち込むミランダを目の当たりにしたアンドレアは、ミランダに振り回されるのを止め、自分の道を歩み始めるのだった。

 

感想

ストーリーというものは特にない。仕事は出来るけどわがままなオバさんに、大学を卒業したての若者が振り回される、それだけの話だ。

それでも、飽きずにずっと観ていられるのは、アン・ハサウェイの可愛さとメリル・ストリープの辛辣な演技、お洒落なファッションとインテリアが惜しみなく披露されるからだろう。

また、ミランダの第1アシスタント(途中から第2アシスタントに降格)のエミリー(エミリー・ブランド)も中々いい役を演じている。

アン・ハサウェイとは対照的な顔だちで、作品中でのキャラクターも真逆である。

エミリーは、最初の頃こそアンドレアをバカにしていたが(ただバカにしつつも中々面倒見はよく、根本的にいいやつ)、アンドレアが成長するにつれ、打ち解けていく。

エミリーと対比する事で、アンドレアの純朴さや成長度合いが伝わりやすい。

 

物語の締めくくりも実に鮮やかである。電話を噴水に投げ入れるアンドレアの晴れやかな表情といい、アンドレアを失い、ショックを受けつつも自分の道を踏み外す事は絶対にしないミランダ。

仕事とプライベート、どちらを選ぶかはその人の考え方次第だ。しかし、選んだからには後悔せずに前だけを見て突き進む。是非とも真似したい生き方だし、見終わった後に勇気をくれる映画だ。

 

 

 

Word Pressを初心者の頃、分からなかった事まとめ

ワードプレスでブログを構築した経緯

副業が認められる会社が増えつつあるので、ブログを始めてみようかなーと思ったのが、2017年の年末あたり。

色々調べてみると、「ワードプレス」っていうので、ブログを構築するのがいいらしいと分かる。しかも、「独自ドメイン」がいいらしい。

ただ、初心者だと様々な疑問が湧いてもやもやしますよね。考えているうちに疲れて辞めてしまったり、先延ばしにしてしまう、なんて事になりがち。

ワードプレスで検索すると、アカウント登録してブログがすぐに作れるタイプと、サーバー用意してワードプレスインストールして、独自ドメインがなんちゃらっていうめんどくさそうなタイプがあって、そもそもどっちでやればええねん!?とかね。

 

私の当時の疑問を列挙して、整理して行きたいと思います。

当時の疑問点

・なぜ、ワードプレスなのか?

はてなとかアメブロとかじゃダメなんか?って事ですね。

・なぜ、独自ドメインがいいのか?

最初から与えられたドメインでやっても出来るんだけど、なんか違うの?

・なぜ、サーバーを用意する必要があるのか?

ワードプレスで検索すると、登録してすぐにブログを開始出来るという案内の出るサイトがヒットするんだけど、サーバーがうんたらって話はどこいった?

・いつからブログを書き始められるのか?(サーバーを用意して、何と何をしたらブログが書けようになるのか?)

・コストはどのくらいかかるのか?

なんかもう、何が分からないかも分からないという状態でした。(笑)

ごちゃごちゃしていて分かりにくいので、整理して行きます。

違う切り口から整理

なぜ、なぜ、と疑問が湧くのですが、一旦そこは置いといて、

何を実現したいのか?

という所を出発点とします。

映画ブログで実現したい事

・長期的な目線で、アクセスが沢山集まるサイトを作りたい。

・ブログ引っ越しとかは面倒くさいので、なるべく定住したい。

・長期的な視野で、今後はアフィリエイト収入、アドセンス収入を増やしていきたい。

次に、どういったサイトにしたいのか?という点です。

どういったサイトにしたいのか?(サイトの見た目や運営のし易さなど)

・ビジュアル的に、シンプルでおしゃれなサイト

・めんどくさい知識が無くても、綺麗なサイトが構築出来る。

・広告は少なめに。

これらの前提を元に前述した疑問を見ていきます。

・なぜワードプレスなのか?

アクセスを集める上で、SEO対策というのが必要になってきます。

(簡単にいえば、読者はGoogleなどのサーチエンジンからやって来ますから、読者に記事が届く前に、Googleなどのサーチエンジンにサイトの存在を知ってもらう必要があります。)

ワードプレスには、プラグインというブログを拡張する機能が備わっていて、プラグインをインストールするだけで、簡単にSEO対策をする事ができます。

また、面倒な知識を習得しなくても、シンプルで綺麗なブログが構築出来る点も魅力でした。

さらに広告も、自分が設置したものしか表示されません。

これらの条件を満たすのは、私の見たところ「はてなブログpro」と「ワードプレス」のみでした。

はてなブログproにしなかったのは、はてなの運営によって非表示にされる可能性を排除するためです。非表示にされた時、引っ越ししたり、はてなの運営に問い合わせて回答を待ったりするのが非常にめんどくさいので、はてなは除外しました。

・なぜ独自ドメインがいいのか?

SEO対策という観点から言えば、独自ドメインである必要はあまりないかもしれません。(細かい違いは割愛します)

私が最も重要視したのは、長期的な視点で、トラフィックが集まるような拠点を作りたいという点です。

なるべく定住したいとは思いつつも、引っ越ししなければならない瞬間はあるかもしれません。その時、独自ドメインでなければ、借主にドメインを変換しなければならず、一からSEO対策をやり直さなければなりません。

長期的にドメインを育てる事を考えるなら、独自ドメインを取得するべきです。

・なぜ、サーバーを用意する必要があるのか?

自分で付けた広告以外は表示したくない(サイトのシンプルさが失われるため)のと、プラグインなどを導入出来る方の「ワードプレス」を使うためには、サーバーが必須でした。これは必要に駆られてといったところでしょうか。登録だけでブログ構築の出来るワードプレスでは、カスタマイズの自由度が低いようなので、コストが嵩んでもレンタルサーバーを導入する事にしました。

・ブログを書き始められるのはどのタイミングか?

用意するものは、独自ドメイン、サーバー、ワードプレスのアカウントです。

独自ドメインは、お名前ドットコムなどから取得します。

コストは、.comで1000円くらい。期間はうろ覚えですが、1年だったかな?

ちなみに、グーグルアドセンスは.com以外は受け付けないので、.com一択です。

 

サーバーは、自分で管理、運用するのは現実的ではないので、レンタルサーバーを用意しましょう。

ワードプレスと親和性の高いエックスサーバーを選びました。

コストは、3ヶ月6000円くらいでした。

ほかのレンタルサーバーでも、ワードプレスの運用は出来ると思いますが、めんどいトラブルなんかで、ブログを運営するモチベーションを削られたくないので、ちょっとお高いですが、エックスサーバー以外はあり得ませんでした。

総括

実現したい内容を全て満たしているものは、ワードプレスだけでした。

ただ、コスト面ではやや高めのため、はてなproも選択肢には上がっていました。

しかし、長期的な視野で考えると、ワードプレスでブログを運用するのが唯一の解になりました。

映画のすゝめ 憂鬱な時は映画をみませんか?

日曜日の憂鬱と戦う術として

バニラ・スカイ (字幕版)

日曜日は憂鬱だ、、、明日からまた会社(学校)に行かなければならないし、趣味も特にないし(昔はスポーツやってたけど今更なあ、、、ゲームはやる気しないし、本なんてもっと読む気がしない、、、)、彼女もいなければ、出掛ける予定もない。おまけにお金もない。あー、つまんねーどうしよー。

スマホいじったり、つまらないテレビをぼーっとみたり、眠ったりしているうちに、1日が終わってしまった。こんなんでいいのか、、、憂鬱、、、。

そのような経験はないだろうか、、、

ちなみに、私はめちゃくちゃあります。(笑)

憂鬱すぎて、日曜日の夜にカップラーメンをやけ食いしてしまったり、健康にも悪く、月曜日のコンディションが最悪な状態で出社していました。

 

 

何処からともなく聞こえる天の声

・・・えますか?   聞こえますか?   そんな時は映画をみるのです。

 

まず、ポップコーン(ポテチでもよい)とビール(未成年の方はコーラ)を用意しましょう。

そんでもって、ちょっと暗めの日常系映画か、サスペンスまたは恋愛ものの映画を選ぶのです。

アクション系やSF(モノによる)は避けましょう。主人公と自分のギャップがあり過ぎるため、明日から会社や学校に行くのがさらに嫌になります。

さらに言えば、海外の映画がオススメです。普通に会社をクビになるところから始まったり、日本で考えるとハードな前提から始まるものであれば、なお良いです。

 

映画の中のキャラクターもまた、憂鬱な日常に押し潰されそうになりながらも、なんとか前向きに問題を解決して行く姿を見れば、明日からのやる気も充電される事でしょう。

 

以下、最近見た映画でオススメのものを適当に紹介します。(適宜更新します)

 

・バニラスカイ

・ラブアゲイン

ラブ・アゲイン (字幕版)

・エターナルサンシャイン

エターナル・サンシャイン (字幕版)

・マイブルーベリーナイツ

マイ・ブルーベリー・ナイツ(字幕版)

・それでも恋するバルセロナ

それでも恋するバルセロナ (字幕版)

・メリーに首ったけ

メリーに首ったけ (字幕版)

好きな俳優など

ジュード・ロウ、ライアン・ゴズリング、トム・クルーズ、ペネロペ・クルス、ケイト・ウィンスレットあたりが出ている映画はアタリが多いです。

オリエント急行殺人事件 あらすじ 感想(ネタバレあり)

オリエント急行の殺人 (ハヤカワ文庫―クリスティー文庫)

※まだAmazonに画像が無い新作映画のため、原作の書籍画像を載せています。

 

ジョニー・デップやジュディ・デンチ、ペネロペ・クルスと各国の大物俳優たちが登場する。

ペネロペ・クルスかわいいよ。ちょい役なのにすごい女優使ってるなあ、、、

あらすじ

「灰色の脳細胞」と呼ばれる有名な探偵、エルキュール・ポアロは、休暇を取るために、イスタンブール発カレー行きの「オリエント急行」へと乗り込んだ。

オリエント急行は、オフ・シーズンには珍しく満員だった。ポアロはディケンズを読んだりして、くつろいで過ごしていた。乗客の一人であるラチェット(ジョニー・デップ)は、名探偵のポアロに気づいて、護衛の依頼を持ちかける。ラチェットは骨董商として財を成した富豪だが、敵も多く、身の危険を感じていたのだ。

ポアロは、ラチェットが悪人だと見抜き、依頼を断った。その夜、ラチェットは何者かに殺害されてしまう。物音に気付いたポアロが、ラチェットの部屋をノックした時、ラチェットは返事をした。また、殺人現場は密室で、車掌が廊下で待機していたため、車掌の目を盗んで、ラチェットの部屋に行くことは難しく、列車の屋根の上にも足跡らしきものは見当たらなかった。

しかし、激しい吹雪の中、人一人いない荒野を歩いて来て、犯行に及び立ち去るのは現実的では無い。状況から言って外部犯の可能性は限りなく低いのである。犯人はまだ列車の中にいるに違いない。

雪崩のため、立ち往生してしまった列車の中で、ポアロは事件解決に向けて推理を始めるのだった。

感想

有名なアガサクリスティーの小説の実写化である。過去にも実写化されている。大物俳優、女優を大量投入した今作、ストーリー以外にも見所は沢山ある。

肝心のストーリーは、ミステリーの定番要素を覆す内容になっている。なんと犯人がいない!?のだ。(その表現は正確ではないのだが)ポアロとその友人(オリエント急行の社員)以外全員が犯人という、ミステリファンの想像の斜め上を行く展開に、多くの人は足を掬われたに違いない。

怪しい人物が次から次へと現れ、観客は犯人を想像して行くのだが、どれも不正解。ミステリならば犯人は基本的に一人という先入観を利用した、見事なトリック!?と言えるだろう。

 

本筋のストーリーだけでも楽しめるのだが、ポアロの紳士らしい振る舞いや、当時のオリエント急行の豪華さや、ジョニー・デップ分する悪役のファッションなど楽しめる要素に事欠かない。

ネクタイが曲がっている事を異様に気にするポアロの几帳面な性格と、紳士らしい服装とステッキ。教養溢れるディケンズの本。(背表紙が固めの紙で出来ているところがとても良い)ベストの着こなしなんかもダンディなおじさまになりたければ、是非とも真似したいところだ。

オリエント急行の食堂車やラチェットの食べているケーキ。ワインの注ぎ方など細かいところが綺麗に作られている。

「オリエント急行の殺人」という世界的にも有名な題材なだけに、ネタを知っている観客にも、細かいところで楽しませようという配慮が伝わってくる。(イスタンブールのシーンとかほとんど一瞬しか出てこないのにお金がかかってるんだろうなあ。。。)

ドラゴンタトゥーの女 あらすじと感想

ドラゴン・タトゥーの女 (字幕版)

あらすじ

記者のミカエル・ブルムクヴィスト(ダニエル・クレイグ )は、大物実業家の武器密売スキャンダルを掴んだが、逆に名誉毀損で訴えられてしまう。裁判で敗訴し、全財産を失ったミカエルだったが、国内最大の企業群を束ねる別の大物実業家一族からオファーが来る。

オファーの内容は奇妙なもので、40年前に失踪したハリエット・ヴァンゲルを見つけて欲しいというものだった。ハリエット失踪事件は、一族の謎であり、タブー視する者もいたが、裁判の判決を逆転させる証拠を見返りに渡すという条件で、ミカエルは依頼を受ける事にする。

 

一方、身体の至る所にピアスを付け、ドラゴンのタトゥーをしたリスベット・サランデル(ルーニー・マーラ)という女は、両親の家に放火し、精神疾患者として財産を管理される生活を送っていた。彼女は表向きの仕事とは別に、ハッカーとしての顔を持っていた。

ミカエルは謎を解き明かす為に、助手としてリスベットを雇う事にする。リスベットと共に、一族から情報を集めるミカエル。集めた事実を注意深く辿って行くと、事実と証言が食い違う人物が浮上する。

感想

ミステリー小説の映画化なのだが、おそらく小説がかなり緻密な作りになっているのだろう。映像では表現しきれない部分が多く、犯人特定に至る過程の描写がやや希薄で、観ている我々にはついて行くのが難しい。

精巧なミステリーというよりは、雰囲気を楽しむ映画だと感じた。雪に閉ざされた土地や、リスベットの特徴的な容姿や行動、一族の異常性など、楽しめる箇所は沢山ある。

なにより、ダニエル・クレイグ の所作が美しい。ジェームズ・ボンドのイメージが強い彼だが、今作ではいい感じに頼りなく、そこにリスベットという個性的なキャラクターが上手くハマっている。アメリカ映画にありがちな、マッチョな男とそれに負けないくらいマッチョな女が事件を解決する物語に飽きた人には、新鮮だろう。

 

ちょっと頼りない男と個性的な女という組み合わせは、日本のアニメなんかでよくありがちな展開だが、ダニエル・クレイグ が演じると上品で格式高い雰囲気になるから不思議だ。

日本の小説で例えると、純粋なミステリーというよりは、京極夏彦なんかのイメージに近いかもしれない。

主人公をスーパーマンにするのではなく、主人公はあくまで語り部、観察者として物語に参加し、スーパーマンを観察し、事件を解決するのである。

京極夏彦が好きな人は楽しめると私は思う。

アウトロー

アウトロー (字幕版)

おトムはどんな映画に出てもおトムだなあ、、、笑 退役軍人のホームレス役のおトムが、苦しそうな顔で問題を解決するいつものパターンである。

一方で、ゴーン・ガールで見せた鬼畜な女ぶりのロザムンド・パイクは高学歴なお嬢様(弁護士)という感じで、ゴーン・ガールとは違う意味で女性らしさがすごくよかった。アメリカではこんな容姿の人が、高学歴のイメージなんだろうか。

 

あらすじ

立体駐車場の白いバンから、スナイパーライフルで対岸の人々を無差別に狙撃した男が逮捕される。元アメリカ陸軍のスナイパー、ジェームズ・バーという男だった。

逮捕の決め手となったのは、現場に駆けつけたエマーソン刑事が見つけた、駐車料金の支払いに使われた硬貨から検出された指紋だった。

ジェームズ・バーは、取り調べ中に「ジャック・リーチャーを呼べ」とメモを書く。

ジャック・リーチャー(トム・クルーズ)は、元米軍憲兵隊捜査官だったが、今は引退し、年金で生活していた。呼び出されたリーチャーが到着した時、バーは護送中に受けた暴力で昏睡状態に陥っていた。

狙撃の訓練を受けているバーが逆光を選んだ事や、バーのスナイパーとしての腕と不釣り合いな命中精度、証拠となった駐車料金の硬貨の不自然さを嗅ぎ取ったリーチャーはバーの弁護人ヘレン・ロディン(ロザムンド・パイク)と組んで真犯人を見つけようとする。

 

リーチャーは酒場にいるところを、サンディという女に因縁をつけられる。リーダー格のジェブをはじめとした男5人に囲まれたリーチャーだったが、軍隊でならした格闘術であっという間に5人をノックアウトしてしまう。

ジェブをはじめとするチンピラは、何者かに雇われているようだった。また、事件の後、不自然にジェブが失踪する。何者かに消された事を悟るリーチャー。

 

バーが通っていた射撃演習場で手がかりを探る事にしたリーチャーだったが、サンディが殺され、殺人の容疑者に仕立て上げられてしまう。リーチャーは追手からの追跡を振り切りつつ、真犯人の尻尾を掴む事に成功する。

 

一方で真犯人はヘレンを捕えて人質にする事に成功し、リーチャーと最終決戦にもつれ込む。

 

感想

退役軍人、住所不定無職のおっさんが弁護士と共に事件を解決するストーリー。無職要素がなぜ必要なのか、原作を読んでいないので分からない。

途中で、サラリーマンがいるビルを眺めて、その不自由さを嘲笑するシーンがあるが、それも物語の本筋となんの関係もなかったりする(笑)

原作ではもう少し背景が説明されるのだろうが、短い映画の中だと、取って付けたようにあのシーンだけ浮いているように感じた。

 

正直、リーチャー役がトム・クルーズだからなんとか鑑賞出来るものになっている印象だ。ストーリーは平凡だが、おトムの演技を見ていると緊張感が伝わって来てドキドキ見入ってしまうのだ。

ミッション:インポッシブルと基本変わらない格闘シーンとおトムの演技なのだが、アウトローの方が退役軍人でホームレス設定だからか、素朴な演技である。

今回は、高いところに登ったり、超人的なアクションシーンがあるわけではなく、ひたすら無骨な格闘シーンが多い。元陸軍というリアリティを重んじた演出なのだろうか。

 

トム・クルーズはよくインタビューで「イーサンはスーパーヒーローじゃない」と言っていたりするけれど、そのイメージを地で行くのが今作だろう。特殊能力なんかももちろん無いが、筋トレをするかのように淡々と寡黙にミッションを遂行して行く様はカッコいいものである。

 

色あせた革ジャンと汗臭そうなTシャツ。

これを書いててはっきりしたのだが、おトムのイメージや演技はまさにトレーニングジムそのものだ。

 

ストイック   鉄

 

筋トレ好きな方は、この映画を観た後に、大胸筋やら上腕なんとか筋を鍛えるモチベーションがアップするに違いない。(笑)

 

女って怖い!! ゴーン・ガールのあらすじ 感想(ネタバレあり)

ゴーン・ガール (字幕版)

 

この映画は、結末を知らずに観るのがいいので、まだ観ていない人はブラウザバックして下さい!!

あと、カップルとか夫婦では観ない方がいいです。相手が怖くなります。

あらすじ

ニック・ダン(ベン・アフレック)の妻、エミリー・エリオット・ダンは、結婚記念日に夫にクイズを出すのが恒例となっていた。

その日は、結婚5年目の記念日で、夫のニックは、双子の妹のマーゴと経営する「ザ・バー」に立ち寄った後、家に帰った。

家にはエミリーの姿は無く、強盗が入ったような形跡があった。慌てて警察を呼ぶニック。

凶悪事件が増加傾向にある事から、警察はこの件の捜査に乗り出す。

大勢のボランティアの捜索にも関わらず、エミリーは見つからなかった。

現場を捜索する警察官。警察は経験から、現場が偽装されたものである事を見抜いていた。ニックは軽い取り調べを受けるが、あまりにも妻の事を知らないので、警察は不審に思う。ニックにアリバイがない事も確かだが、確証はなく、誰が犯人かは簡単には分からない。

この事件がニュースで報道されると、世間はエミリーに同情した。エミリーは、両親の出版した「アメイジングエミリー」のモデルで知られており、世間の認知度は高かったのだ。また、高学歴で美人のエミリーに対し、パッとしない夫であるニックをメディアと世間は攻撃し始める。

 

エミリーとニックは元々ニューヨークで暮らしていたが、不況で二人とも職を失い、またニックの母親が乳がんの末期である事が判明したため、ニックの地元のミズーリ州へと引っ越してきた。ニックは帰郷が嬉しいようだったが、エミリーは疎外感を感じていた。

また、付き合い始めた最初の二年間は、お互いを尊重しあい、楽しい時間が過ごせたのだが、時が経つにつれて初心を失って行き、夫婦仲が急速に悪化して行く過程が、エミリーの日記に綴られる。

夫のニックは、ザ・バーを経営する傍ら、地元の短大で教鞭を取っていた。短大での教え子と浮気をしていたニックだったが、ある日ニックを迎えに来たエミリーに、愛人とキスしているところを目撃されてしまう。

ショックを受けたエミリーは、夫への復讐を企てる。夫に殺人犯の罪を着せ、自殺するという計画だった。頭が切れ、計画力、実行力を兼ね備えているエミリーは、着々と準備を進め、5年目の結婚記念日に離婚を切り出そうとするニックに、川辺で考えるように促したのち、計画を実行する。

 

エミリーの巧みな戦略に、次第に追い詰められて行くニックは、妹のマーゴと協力して、弁護士のタナー・ボルトを雇い、エミリー捜索に乗り出す。

一方でエミリーは、逃亡先で自殺する予定を変更し、夫がニュースで糾弾される様子を楽しんでいた。しかし、隣人のチンピラに目をつけられて持っている金全てを奪われてしまう。困ったエミリーは、元彼で数年間ストーカーのように付き纏って来ていた富豪のデジー・コリングスを利用する事を思いつく。

デジーは快く受け入れてくれたが、エミリーが自分を選んでくれたと勘違いし、エミリーを匿っている別荘に引っ越して、一緒に暮らそうとする。

また、夫のニックは、裁判で自分の立場を有利にするため、世論を味方につける最後の手を打つ。浮気を認め、妻を愛していると率直に語る。皮肉な事に、その役割を演じているニックこそが、エミリーの望んだ夫そのものであった。

 

いよいよデジーが邪魔になったエミリーは、デジーを切り捨てるべく、デジーの家に仕掛けられている監視カメラに、自分が監禁されているように見える芝居をした後、デジーの喉をカッターで切り裂いて殺害する。

血まみれになって、エミリーが向かった先はなんと夫ニックの元だった。

エミリーは警察に正当防衛を訴え、ニックと夫婦生活を続ける選択をする。嫌がるニックだったが、エミリーは用意周到に精子バンクに預けていたニックの精子で妊娠していた。ニックは激しい怒りを感じたものの、エミリーに言葉巧みに言いくるめられ、また、子供への責任感もあり、マーゴの反対を押し切って、夫と父親の役割を演じ続ける事を決断する。

 

感想

一言でいうと、女ってマジでこえー。

同じドロドロ系のガールオンザトレインも「ガール」という単語が入っているが、こっちは全然「ガール」じゃない!

生き残るために手段を選ばない感じが、遺伝子レベルで感じられる。

夫や元彼、友人はもちろん、世論までうまく誘導して味方につけ、自分の思う方向に話を進めて行くしたたかさは、まさに女性の怖さそのものだった。

元彼を性欲を餌におびき寄せて、利用するだけ利用してあっさり殺し、罪を相手になすりつけ、あろうことか復讐すべきはずの夫の元に舞い戻ってくるという発想は、中々出来るものではない。

確かに、考えて見ればこの物語は、最初から夫の側に勝ち目が薄い。なぜなら、夫は妻を見つける事が目的となるわけだが、見つけるためには世論を味方に付け、自分の身の安全を保障する必要がある。そのためには、やはり浮気を認め、妻への愛情を語るしかカードがなく、そのカードを使ってしまった後で妻を見つけても、真実を告発する事は難しくなってしまうからだ。

「嘘ついてごめんなさい」カードは一度しか使えないのである。

その事を分かった上で、妊娠という保険まで用意してニックの元に現れたエミリーの策略は(倫理的にどうかは別として)素晴らしく考え抜かれている。

 

この映画のすごいところは、ネタばらしが物語の中盤にあるところだ。

物語の前半では、ニックの中途半端な受け答えや現場の状況からして、映画を見ている観客も登場人物もメディアも世論も、「もしかしてコイツ(ニック)が殺したんじゃね?」と思ってしまう。そして、ニックが追い詰められて行くスリルを味わうのがこの映画の醍醐味かと思いきや、中盤で「実は妻(エミリー)の仕業でしたー」と盛大なネタばらしがあり、「おいおい後半どうするんだよ??」と思わせておいて、夫婦のパワーバトルに移行して行くのである。

 

そこからはもはや夫婦の殴り合いといった展開で、どっちもかなり間違った事をしているのだが、自分の正当性を主張し、相手をいかに黙らせるかと争うのだ。

結果、妻が勝ってしまい。ニックは嫌々ながら、殺人を犯した犯罪者と一緒に子育てをしなければならなくなる。子供の事も考えると、ニックは告発出来ず、真実を墓まで持って行くしか、選択肢がなくなってしまったのだ。

 

とまあ、題材は中々過激なのだが、余計な装飾を取っ払ってしまえば、我々の身近でよく起きている普遍的な出来事に帰着する。

男子諸君は、女性の現実的でしたたかな恐ろしさを、一度は感じた事があるだろう。この映画は、それをかなり誇張した作りになっているので、妙に共感するし、現実感があって恐怖を感じる。

 

※くれぐれも、彼女や妻と一緒には見ない事!(笑)

 

LUCY(ルーシー)ネタバレと感想

LUCY/ルーシー (字幕版)

いいところ

・映画がコンパクトに纏まっていて、無駄なものがなく、見やすい。

・スカーレット・ヨハンソンが俺TUEEEEEE!するお話で、爽快、スッキリする。

・モーガン・フリーマン(生物学の教授?)が物語と並行して、脳のリミッター解除について語るのだが、インテリっぽくて知的な好奇心も満足してくれる。自分が頭いいと勘違いしている人が楽しめそう(私だ)

・スカーレット・ヨハンソンが可愛い。

マッチポイントの過去記事または2017年で最もグッと来た映画ベスト4+1の番外編:ゴーストインザシェル(実写)でも紹介しましたが、スカーレット・ヨハンソンは美人です(笑))

 

わるいところ

・唐突すぎる。

・どうしてそうなったのか説明の描写が省かれているため、ついて行きづらい。

・アジア人=マフィアみたいな構図はやめろ。

 

あらすじ

ルーシーは(スカーレット・ヨハンソン)、ごく普通の女性だったが、彼氏のリチャード(運び屋)の仕事に巻き込まれ、マフィアに拉致される。CPH4という薬物を腹部に埋め込まれ運び屋として、利用される事になる。

麻薬を狙う別のマフィアに捕まってしまったルーシー。抵抗しようとするも、マフィアの手下から暴行を受け、腹部を何度も蹴られてしまう。その時、腹部に埋め込まれたCPH4が漏れ出し、ルーシーの脳が覚醒を始める。

ノーマン博士(モーガン・フリーマン)は、人間の脳は、通常10%ほどしか使われておらず、残りの90%は眠っているという説を唱えていた。CPH4はこの眠っている部分の脳を覚醒させる薬物だった。

脳が覚醒したルーシーは、痛みを感じなくなった。また、身体能力も驚異的に向上し、マフィアの拘束からいとも簡単に脱出する。

脳が覚醒した事により、記憶力も異常に向上し、あらゆる情報をインターネットから吸収し始める。そこで、ルーシーはノーマン博士を見つけるのだった。

あらゆる事を理解し始めたルーシーは、自分の存在に疑問を持ち始めるが、ノーマン博士は次の世代に知識を伝達する事が生物本来の役割である事をルーシーに教える。

ルーシーはノーマン博士のいるパリに行く事を決めるが、薬が切れると力をうまく制御できなくなってしまうため、他の運び屋を捕まえて、CPH4を手に入れる事が急務となった。

感想

スカーレット・ヨハンソンの超人ぶりに焦点を当て過ぎていて、ややストーリーが置いてけぼりという感じは否めない。元々のルーシーのキャラクターがはっきりしないところが残念だ。覚醒する前のルーシーが何らかの問題を抱えていて、覚醒する事で目的を達成するような、分かりやすい展開の方が、感情移入しやすいのではないだろうか?

超人的な能力を手に入れたが故に、目的がはっきりしないというか、考えている事が凡人=観客には分かりにくい。よって、見終わった後には、スカーレット・ヨハンソンの美しさとアクションの爽快さだけが残り、脳の機能100%がどうこうといったストーリーは特に残らない。

小難しい話は抜きにして、派手なアクションを観たいという人にとっては、テンポもよく、楽しめる構成になっていると思う。

ただ、脚本の捻りがないとあまり楽しめないという人は、若干物足りなさを感じるだろう。

ルーシーのパーソナリティを掘り下げた脚本に、本作のアクションシーンを投入すれば、より名作になっただろう。

総括して、スカーレット・ヨハンソンの「人間性を失った」演技は素晴らしく、身体を張った演技には脱帽する。ストーリーはちょっと唐突だが、それがテンポの良さを生み出しており、最後まで一気に観てしまう、そんな映画だ。

 

「ルーシー」っていうか、「スカーレット・ヨハンソン」っていう題名にした方がしっくりくるくらい、彼女にスポットライトが当たっている映画だった。彼女が好きな人には是非ともおすすめの一品だ。

 

英国王のスピーチ

英国王のスピーチ (字幕版)

吃音がコンプレックスになってしまっているジョージ6世の物語。

物語は、吃り癖を治すというシンプルなテーマを軸としているが、友情や王族の葛藤など、引き込まれるエピソードが散りばめられていて、期待以上に楽しめた。

あらすじ

1925年、大英帝国博覧会でヨーク公アルバート王子は父親のジョージ5世の代理演説を行った。アルバート王子は、緊張すると言葉がうまく出て来なくなる吃音症であり、演説は失敗してしまう。

妻のエリザベス妃は、夫の吃音症を何とか克服させようとあらゆる医者に当たってみたが、効果は得られなかった。

ある時、エリザベス妃は言語療法士を名乗るライオネル・ローグという男を見つけた。オーストラリア出身のローグは、いかにも胡散臭い男で、胡散臭いオフィスで働いていたが、エリザベスはアルバートを何とか説得し、ローグの元に通わせる事にした。

 

第一次世界大戦後、戦争神経症を患う兵士に、雄弁術を活用した治療方法で成功していたローグは、独自の治療法でアルバートの吃音症を治そうと試みる。

治療には対等な立場が必要だとして、アルバート王子を愛称の「バーティ」と呼び、自分の事は「ライオネル」と呼ばせた。

無作法な振る舞いはアルバートの癪に触ったが、「ハムレット」のセリフを朗読出来るか、という賭けにうまく乗せられてしまう。ローグは音楽を流したヘッドホンをアルバートの耳につけ、自分の声が聞こえない状態で朗読させ、さらにはその声を録音していた。

腹を立てて帰ってしまったアルバートだったが、ローグに渡されたレコードを後で聞いてみたところ、そこには吃りがなくうまく朗読出来ている自分の声が録音されていたのだった。

 

アルバートの兄デイヴィット王太子が王位を継ぐ予定であったが、デイヴィットは王に不適格(離婚歴のある女性と結婚する事は当時認められていなかった)であると判断され、父ジョージ5世の死後、アルバートがジョージ6世として即位する事になってしまうのだった。

 

一方、世界情勢は混迷を極めており、近い将来、ヒトラー率いるドイツと戦争に突入するであろう事は明白だった。ジョージ6世となったアルバートは、国民を導く王の役割を全うすべく、大英帝国全土に向けた緊急ラジオ放送を行う事になる。

 

感想とか

吃音症の克服をストーリーの中心に置いてはいるものの、ロイヤル・ファミリーと庶民ライオネル・ローグの友情物語といった方がいいだろう。

イギリスの王族は、「王」というイメージよりは若干庶民的な感じがする。普通に怒る(当たり前)し、普通に卑猥な言葉を使ったり(公には禁止されている)もしている。そこらへんの本来の人間性を無理やり強制された歪みが、吃音症として表面化しているとライオネル・ローグは睨んでおり、わざと愛称の「バーティ」と呼んだりして、アルバートの本音を引き出していく。

まあ、王族も楽じゃないんだなーと(笑)

アルバート役のコリン・ファース(この人、日本人だと石原良純っぽいと思うのは私だけだろうか(笑))の演技も上手く、スピーチの場面では見ているこっちが緊張してしまう。子供っぽさというか、おぼっちゃま感もいい感じに出ていて、応援したくなるキャラクターを見事に演じきっていると言えるだろう。

結局、最後の戦争突入前の演説は、決して吃音症が完璧に治ったとは言えないのだが、とても威厳のあるスピーチに聞こえた。

 

ストーリーだけでなく、当時の、戦争前の不穏な世相を反映した空気感や、ロイヤルファミリーの儀式や生活など、ちょっとした小ネタや建築物(インテリア)が楽しめるところも良かった。歴史の授業が好きだった人は絶対に楽しめる映画だと思う。