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こんにちは。今日も元気に社畜のリーマンです。
今回は、インターネットの掲示板サイト、「2ちゃんねる」の創設者で今はフランス、パリ在住の「ひろゆき」こと西村博之さんの著書を紹介します。
「このままだと日本に未来はないよね」という、将来に希望が持てなくなりそうな題名ですが、世界情勢を踏まえた日本の今後を予想すると共に、これからどうやって生きれば「幸せ」になれるかについても触れられています。
本の紹介の前に、「ひろゆき」氏についてもう少し語っておきましょう。
「ウソをウソと見抜けない人に掲示板を使うのは難しい」
や
「それってあなたの感想ですよね?」
など、論理的な「ひろゆき節」で有名な彼のイメージは、「理屈臭くて嫌な奴」でしょう。
しかし、最近ではYouTubeでライブ配信も始めており、視聴者の質問に気前よく答えるひろゆき氏を見る事ができます。
世間のイメージとは裏腹に、YouTubeでの受け答えは柔らかく、「賢い真っ当な大人」という印象です。
色んな会社の経営に関わっているので、考え方が一般人より数段上という感じがします。
私個人としては、彼の世間とは「逆」の考え方が非常に好きだったりします。
例えばお金について。
ひろゆき氏は20代後半で「日本の人口くらい」のお金を手に入れました。
でも、お金で幸せにはなれないと彼はいいます。
むしろ、お金をかけずに楽しめる趣味が多いほど、幸福度が上がるという事をしょっちゅう話しています。
収入が上がると生活レベルも上がってしまう世間の人々とは違い、ひろゆき氏の生活費は驚くほど少ないそうです。
デメリットの確認、という話がありますが、お金がなくても生活コストが少なければ、今と生活は変わらないので、失うものがない「無敵状態」になっているとも言えるでしょう。
普段、あまり幸せを感じる事が出来ていない社畜の私ではありますが、ひろゆき氏のように論理的に考えて、お金がかからずに楽しめる事を見つけたい、と常々思っています。
そんなわけで、最近のひろゆき氏の著書を読み漁っているのでした。
デメリットの確認:中学生の時に、上級生に殴られた経験を元に、「まあ、殴られても所詮こんなものか」と「恐怖の底」が分かったという話。
日本に未来はなさそう
本の題名にもなっている「日本に未来はない」というお話が論理的に展開されます。
オワコン日本の10年後、とありますが、なぜオワコンなのかと言えば、お金も人材も集まらない状況にあるからです。
日本の国民全てが、ある程度の豊かさを手に入れた代償として、人件費が高騰しました。
さらに、通信技術と輸送技術が発達して低コストになったため、人件費の安い国でモノを作って売る方が有利になってしまったのです。
日本人なら我慢出来ずに逃げ出してしまうような低賃金でも、他の国に行けば結構高水準だったりするんですね。
収入に比例して生活レベルを上げてしまったから、元には戻れなくなるという、どこかで聞いた事のある話が国家レベルの範囲でも起きているんです。
ひろゆき氏はどう頑張っても日本が良くなる未来は見えない、と言っています。
その根拠は、「高齢化」とそれに伴う「人口の減少」です。
日本は単一民族の文化で、積極的に外に出て行こうとはしませんから、日本国内の人口減少はすぐにGDPの減少へと結び着きます。
海外の投資家達は、成長する余地のある国に投資したがりますから、日本に投資が集まる事は考えにくくなります。
投資が集まりにくいという事は、お金の巡りも悪くなり、高い給与が払えないので、優秀な人材も集めにくくなってしまうという流れです。
日本は経済的に豊かな国ではありますが、全世界から見れば小さな経済圏なので、海外からの投資が日本に与える影響は大きいのですね。
2019年10月に消費税の増税も控えていますし、オリンピックの後も景気が悪くなる事が知られています。
今の日本(執筆時は2019年3月)は、将来の人口減少の時限爆弾と、増税などのマイナス要因を抱えている事になります。
日本社会は良くならないなら、どうやって生き抜くべき?
ひろゆき氏の主張は、反論し難いものがあります。
おまけに、口には出さないけれどなんとなく「日本って今後ダメっぽいよな」みたいな空気が充満している事も事実です。
ひろゆき氏は、ただ日本のダメな未来を予測するだけでなく、「どうやって苦難の時代をサバイブするのか?」についてヒントを散りばめてくれています。
やはり、コツになるのは「お金を使わない事」です。
インターネットが発達したおかげで、都市部に住んでいてスマホを持っていれば大体の事は出来てしまう時代になりました。
ある意味では、貧乏と裕福の差が縮まったとも言えます。
お金持ちも貧乏人も持っているものやできる事はそんなに変わらない時代になったのです。
だから、なおさら「お金」にこだわり過ぎず、お金がなくても楽しめるものを見つける事が重要でしょう。
幸せを感じるかどうかはその人次第、とひろゆき氏は言っています。
他人と比べて劣等感を感じても意味はないし、それよりは自分一人で、誰にも評価されずともそれをやっていれば楽しめる事に時間を使うのが良いですね。
私の場合は、ブログを書いて頭の中を整理するのが案外好きなようです。
ブログは独自ドメインやレンタルサーバーを使うとそこそこお金がかかりますが、アドセンスなどをうまく使えば、元くらいは取れるはずです。
「このままだと日本に未来はないよね」のまとめ
ひろゆき氏の「このままだと日本に未来はないよね」ですが、おそらくいつものようにインタビューやメールを編集者が纏める形式を取っているのでしょう、話があちこちに飛んでちょっと纏まりがないように感じました。
オワコン日本の話から、未来予測の精度を上げる話、ターミネーターみたいな未来の話までしているので、何をテーマにした本なのか分かりにくいです。
ひろゆき氏の生放送に慣れている人は「いつもの感じ」がしますが、そうでない人にとってはちょっと纏まりが無く感じるかもしれません。
とはいえ、語り口は面白く読みやすいので、暇潰しに手に取ってみても損はないでしょう。
個人的な見所は、最後の章の如何にサバイブすべきか?というところでした。
ひろゆき氏の斬新な思考の切り口を見たい人は是非読んでみて下さい。