
匿名掲示板、「2ちゃんねる」の創設者、西村ひろゆき氏が書いた本書、「無敵の思考」ですが、これは「3つのルール」を我々に示してくれます。
・これだけで幸せになれる「考え方」のルール
・これだけで勝てる「能力と仕事」のルール
・これだけで損しない「お金」のルール
これらのルールに共通するのは、「常識」や「習慣」に囚われず、「ロジック」で考えて、「こっちの方が得じゃね?」を徹底的に追求するところです。
一般的には、「世間の空気」に「得するロジック」が負けてしまう事が多いですが、ひろゆき氏は「得するロジック」実践しています。
私はこの本を読んで、「共感する事」「参考にしたい事」があったので紹介したいと思います。
さて、その前にまず、西村博之氏について簡単に紹介します。
「嘘を嘘と見抜けない人が、(2ちゃんねるを)利用するのが難しい」というコメントを残した事で有名な人です。
SNSが発達した現代社会では、当たり前の話ですが、この発言をまだインターネットが一般的になる前に発言しているのがすごいですよね。
Contents
そもそもの「ルール論」
日本人は「ルール」が好き、と言われますが、本当にそうでしょうか?
日本人が好きな「ルール」は、国や会社から与えられたものばかりです。
ひろゆき氏が本書で主張している「ルール」は、「自分の中のルール」についてです。
「ルールを持つと人生がラクになる」という主張を少し紐解いてみましょう。
平均的な「アメリカ人」が1日に選択できる(判断できる)数は70個程度と言われています。
体力的には「アメリカ人」の方がタフですが、精神力はあまり変わらないと仮定します。すると、日本人も1日に決断できる数は70個程度と考えられますね。
「ルール」はその決断力を温存する事に役立ちます。
同じ服ばかり着ている事で有名な方もいますよね。あれは、重要な決断のために決断力を温存していると言われています。
「ひろゆき氏」の例を挙げると、外食する時には強制的に最も安い料理を選ぶというものです。
この例からも、ひろゆき氏の考え方は「なんとなく食べたい」を排除し、「決断力とお金を節約できて得」というロジックに基づいている事が読み取れます。
こういう表現をすると、「機械みたいなやつ」と揶揄されてしまったり、人間味がないと言われてしまいます。
私が思うに、それは誤解でひろゆき氏も人間ですから「なんとなく食べたい」と思う事は当然あるでしょう。しかし、それとは別に「自分の中のルール」を定め、それに従って選択するという事を徹底しているに過ぎないのです。
これだけで幸せになれる「考え方」のルール
これからの時代は情報を集めても意味がない
スマートフォンやウェアラブルデバイスを使って、インターネットの情事接続が一般的になったので、大抵の情報は検索すれば手に入ります。
大抵の情報が検索で手に入るならば、「知識を蓄える」事の価値はインターネットの発展に比例して低くなっていくと考えられます。
それでは、人間がこれからの時代でできる事はなんなのでしょうか?
それは、「情報」っぽく見えないものの中から、「情報」を抽出して行く事です。それは大きな意味での「遊び」と繋がっています。
例えば、子供の頃の「砂場遊び」は、「砂」の物理的性質や友達との関係性に対する仮説を検証する「遊び」であるとも言えます。
「遊び」が「仕事」になると聞いてピンとこない人は、「つまらない仕事は全て機械がやってくれる社会」を考えてみましょう。
その時、我々が生み出せる価値はなんでしょうか?
「年上」のいう事はとりあえず聞いておく
目から鱗だった考えが、「年上のいう事はとりあえず聞いておく」というものです。
ここでも、
「とりあえず聞いておけば気に入られるし、外れたらそいつのせいにしておけばダメージなし」
という「感情は置いといて、得するロジック」が徹底されています。
基本的に年上から一方的に「仕事論」などを語られるとムッとするものですが、良く考えたら「とりあえず聞いておく」という選択をしてもあまり問題がないでしょう。(気持ちの問題を除けば)
これだけで勝てる「能力と仕事」のルール
「お金」で仕事を選ぶとロクな事がない
就活や転職の際に、我々が最も気にするのが「年収」です。
「年収」が高い仕事は、「年収が高くないと人が集まらない」または「優秀な人が多い」のどちらかです。
(長期的な「定常状態(変化がない状態)」で見た場合の話)
そのどちらの理由であっても、一般的な人は「しんどい」思いをする事になると思います。
しかも、「年収」が高いとどうしても生活レベルが上がってしまいます。
特にサラリーマンで年収が高い場合、ストレスや見栄、承認欲求を満たすためにどんどんと「生活コスト」を上げてしまうのです。
生活レベルを一度上げてしまうと、ますます仕事に縛られる事になります。
仕事が向いていなくて、転職したくても生活レベルを落とす事ができないため、我慢し続けて鬱になるという事態が発生するのです。
エリートに勝てる場所とは?
アメリカ人だかの偉い人が言いました。
「もしあなたが、やけに銃弾が飛んでくるなと思っているならば、それは立っている位置が間違っている」
「ポジショニング」は時に学歴や才能を上回る事があります。
我々が「ひろゆき氏」から学ぶべきは、このうまい立ち回りではないでしょうか。
「無敵の思考」で挙げられている例を紹介します。
優秀な人は優秀な会社に入って、他のエリートと切磋琢磨して消耗し、「面白く無くなってしまう」ので、「切磋琢磨しないポジショニング」を出来ている人が相対的に「面白い人」に見えてしまうというのです。
これだけで損しない「お金」のルール
「払いたくない支出」を明確にする
「ひろゆき氏」の場合は、「家賃にお金をかけたくないルール」があるようです。
地域を決めたら、その中で最安値からアプローチしていき、納得の行くところで決定するようですね。
ひろゆき氏の「家賃」に関する考えを少し補足しておきます。
「家賃」は「付加価値を生み出さないコスト」であるという考え方を持っているので、このようなルールを定めたようですね。
どういうことかと言えば、例えば家賃20万円の場所で書いた漫画は、家賃5万円の場所で書いた漫画の4倍の値段で売れるかと言えばそうではありませんよね。
サラリーマンは極端な話、働いても働かなくても給料が同じなのでかかっているコストとその付加価値に対する認識が薄いです。
しかし、よくよく考えてみると高い家賃の物件に住むと、仕事のパフォーマンスが2倍、3倍になる事はありえないのです。
買い物は「思想」と「機能」に分ける
自分が「思想」を買っているのか、「機能」を買っているのか考える事は時には重要です。
例えば、WindowsとMacやローソンの街カフェとスタバのコーヒーを考えてみましょう。
Macやスタバは「思想」を買っていると言えるでしょう。
スペックや味でいうなら同価格でより「機能」の高いものを買う事が可能です。
しかし、これらが人気の商品という事は「思想」を買う人は世の中に結構多いみたいですね。
想像がつくと思いますが、「ひろゆき氏」は「思想」を買う事はほとんどないみたいです。
私の個人的意見としては、「思想」を買う事も時には必要だと思いますが、「思想」の割合が多すぎると「不幸」になる確率が上がると思います。