病気でもないのに、身体の不調を感じたことはありませんか?
なんとなく身体がダルい、お腹がゆるくなる、夜眠れないなどの不調です。
それらの原因がストレスからくるという事は、皆さんなんとなく理解されているかと思います。
しかし、ストレスがどういうメカニズムで身体に影響を与えるかという知識を持っている人は意外と少ないのかなと私は思っています。
メカニズムが分からないと解決策も思い浮かばず、「精神論」で解決しようとしてしまう方も大勢いらっしゃいます。
人間の身体はストレスなどの外的要因を受けると、交感神経を優位にして(つまり緊張した状態にして)ストレス要因に対処しようと反応します。
それが一時的なものであるならば、問題は起きないし生体活動とは切っても切り離せない現象なのですが、ストレスが多すぎると交感神経がずっと優位の状態になってしまう場合があります。
これにより、夜布団に入ってもリラックスすることができなくなってしまったりするわけです。
この自律神経のバランスを元に戻す手段として「カッピング」が有効です!
ストレスが自律神経に影響を与えるまで、身体の中で起こっている事
ストレスが認識されると、「視床下部」でストレスホルモンCRHが分泌される
ストレスに対する身体の反応の詳しく見ていきましょう。ちょっと難しい話になりますが、ぼーっと眺める程度に読んでいただければ大丈夫です。
「ストレス」というと「精神的」な問題のように捉えられがちです。(先進国日本ですが、精神性は結構古いのが悲しいところ)
ですが、我々の身体は「ストレス」に対してある物質を生産します。これらが分泌されすぎると、ストレスが溜まっている状態と考える事ができますね。
ある物質とは、「ホルモン」のことです。
さて、ストレスに関するホルモンの流れを見ていきましょう。
我々の身体が仕事等の「ストレス」を受けると、脳の「視床下部」が興奮します。
脳の視床下部は、「CRH」というホルモンを分泌します。
CRHは「下垂体」からACTH(副腎皮質刺激ホルモン)を分泌するように促す
この「CRH」が直接、我々の身体に影響を与えるわけではありません。我々の身体の構造はもう少し複雑です。
「CRH」というホルモンは脳の「下垂体」を刺激します。この「下垂体」が「ACTH」という別のホルモンを産出します。
「ACTH」が血液に乗って、腎臓まで運ばれて「副腎」という組織に到達します。
ACTHは副腎(腎臓の上にあるやつ)に働きかけ、コルチゾールを分泌する
「副腎」は「脳から命令が届いたぞ!」という事で命令通りに「コルチゾール」という物質を生産します。
コルチゾールはストレスを受けた時だけではなく、コーヒーなどのカフェインを摂った時にも生産されます。
カフェインを取ると、血圧が上がったり、目が覚めて覚醒したりしますよね?
コルチゾールはどんな効果をもたらす?
コルチゾールは少量の分泌であれば、人間の行動力を高める事ができる必要なホルモンですが、過剰に分泌されると身体に悪影響を与えます。
免疫機能が低下したり、不妊をもたらす事があるようです。
ちょっと怖い話をしますと、過剰にコルチゾールが分泌された場合、脳の海馬を萎縮させる事が分かっているようです。(戦争体験など相当のストレスを受けないと急に海馬が萎縮したりはしません。)
つまり、ストレスを受け続けると「認知症」になったりするリスクを高めている可能性が推測できます。
現代社会でトラウマになるほどのストレスを受けるケースは少ないですが、恒常的にストレスを受け続ける仕組みになっている現代社会では「長時間」コルチゾールの影響を受けている事になります。
自律神経ってどんな神経?
交感神経と副交感神経
自律神経には、「交感神経」と「副交感神経」が存在します。
「交感神経」は、血圧を上昇させたり、日中の活動に必要な「活力」を高める作用をもたらします。
逆に「副交感神経」は血圧を低下させ、筋肉をリラックスさせて、身体を休ませる作用をもたらします。
この2つの自律神経は自分で意識的にコントロールする事ができません。
自律神経が乱れるとどんな事が起きるか?
それでは、「自律神経」が乱れてしまうとどんな事が起きるのでしょうか?
代表的なものが、「自律神経失調症」「過敏性腸症候群」「神経性胃炎」です。
「自律神経失調症」は聞き慣れない単語かもしれません。うつ病と似ていますが、うつ病と同時に発症しているケースも多いです。
全身の倦怠感や肩こり、頭痛などがあらわれます。
「過敏性腸症候群」や「神経性胃炎」はイメージしやすいかと思います。
過度のストレスを感じた時、お腹がゆるくなったり、胃がキリキリした経験はありませんか?
日常生活で「自律神経の乱れ」を予防するには?
日常生活で自律神経の乱れを予防するには、ストレス反応の「メカニズム」のうち一番最初の段階で予防するしかありません。
つまり、「ストレスを受けないようにする」か「ストレスを受けても深刻に感じないようにする」しかありません。
「ストレスを受けないようにする」という選択肢は一部の人にしか取れないと思われますので、多くの方は「ストレスを受けても深刻に感じないようにする」方法を取る事になります。
仕事で問題が起きているのであれば、「ビジネス書」や「自己啓発書」を読んで、受け取り方や考え方を変えていく方法です。
しかし、この方法では限度があります。
どうしてもストレスを受ける場面はありますし、深刻になってしまう場面もあるでしょう。
予防だけでは対処できない場合はどうするの?
予防できずにストレスを受けてしまった場合、ストレス反応の「メカニズム」のうちACTHやコルチゾールが早めに代謝されて体外に排出されるように促す必要があります。
悪い出来事を思い出して、何度も視床下部を刺激してしまうとどんどん「コルチゾール」が生産されてしまいます。
悪い出来事を思い出さないようにするために、友達に話したり、好きな音楽を聴いたり、映画を観たりして対処しますよね。
また、「運動」をすることでスッキリした気分になることもあります。(ちなみに運動はランニングやウォーキングなどの単純なリズム運動が良いようです)
私はこれらの対処法に比べて、「カッピング」という手法を取り入れています。
これが結構効果があるので、不眠などの不調を抱えている方は試してみてください。
「カッピング」を行う事で、「自律神経」を整える事ができる
自律神経は背骨の周りに集中している
カッピングのやり方は簡単で、専用キットに付いているカップを背中を中心に付けるだけです。
自律神経は背骨の周りに多く集中しているので、うつ伏せになって背骨にカップを付けましょう。
付ける位置や強さは自分が「気持ちいいな」と思う位置や強さで良いでしょう。
時間は10分程度です。
カッピングキットは「Amazon」で簡単に購入できる
カッピングを自宅で行う場合は、「Amazon」にカッピングのキットがたくさん売っているのでチェックしてみましょう。
オススメはこちらです。
カッピングを行う上での注意点
カッピングを行う上での注意点を記載しておきます。
血行が悪い場所だと、痕が1週間ほど残る場合があるので水着を着る予定がある方(特に女性)は予定と相談してカッピングを行いましょう。
一時的に眠くなったり、ダルくなったりする場合があるので、カッピング後に仕事や車の運転がある方は控えましょう。