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【書評】ミニサイトつくって儲ける法[ほったらかしでも月10万円?]

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ミニサイトをつくって儲ける法

著者:和田亜希子

ページ数:2392p(Kindle版)

所要時間:5時間くらい?(笑)

目次

第1章:<入門編>ミニサイトの世界へようこそ

第2章:<実践編>ミニサイトをつくってみよう!

第3章:<制作編>短期間で効率よくつくるには?

第4章:<マネタイズ編>副収入を得よう

第5章:<発展編>ミニサイトづくり職人を目指して

そもそもなぜ「ミニサイト」に関する本を読み始めたのかと言えば、「ブログ」を資産化しようと思ったことがきっかけでした。

「ブログ」が日記である以上は、「フロー」としての性質を脱することはできません。

「ブログ」を書き続けなければいけない、と言うのは「サラリーマン的」でイマイチだなと思いました。(サラリーマンを否定しているわけではありませんよ。)

フロー情報とは、瞬間的な価値は高いが、鮮度が重要でしばらくすると価値を失ってしまうような情報を言う。

例:天気予報

その辺の話は「情報サイトでオーソリティを目指そう!」の書評で書いたので、興味があれば下の内部リンクをたどってください。

ミニサイトって何?

「ブログ」との違いは?

「ミニサイト」という言葉にオフィシャルな定義が存在するわけではないのですが、ブロガーやアフィリエイター、アドセンサー界隈でやんわりと定義されている概念です。

「ブログ」との対比を行うことで、より「ミニサイト」の輪郭がはっきりしてくるものと思われます。

この本では、「ニッチ」「コンパクト」「全体設計」という要素が挙げられています。

特に、「全体設計」と「コンパクト」の2つがブログとの違いを明確にするもののようです。

この概念は、以前にレビューした「情報サイトでオーソリティを目指そう!」と酷似していますね。

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要素を絞り込んだニッチテーマ

「ニッチ」とは、「メジャーではないが根強い需要があるもの」といったニュアンスで使われています。

お昼の刑事ドラマなんかは割と「ニッチ」のイメージに近いかもしれません。決してみんなが視聴するものではありませんが、視聴者層は確実に一定数いますよね。

しかし、個人で内容の濃いサイトを作ろうと思った時に、この「ニッチ」という概念が役に立ちます。

「ブログ」だとどうしてもネタ切れを心配するあまり、「健康」とか「仕事」とか大きな一般名詞を基準に書いてしまいがちですよね。

確かに検索されている数は多いのですが、企業単位で資本が投下されている案件も多くあり、非常に激戦区です。そのフィールドでは、個人の力で勝つのはどうも難しそうです。

そこで、小回りの効く「個人」のメリットを活かして、企業単位では取り組まないようなテーマを選んだり、「健康」テーマの中でも、「青汁」などの1つの商品に絞ったニッチテーマを選ぶ方がいいわけです。

「情報サイトでオーソリティを目指そう!」に書かれていますが、弱者の取るべき戦略は「差別化」だそうです。

この辺の話は「ロングテールSEO」とかの検索キーワードで調べれば大量に出てくるので、この辺で割愛します。

ミニサイトを特徴づけるのは「コンパクト」と「全体設計」

「ブログ」は書き手の経験に基づいて、読み手に分かりやすく、おもしろおかしく書くものといった趣があります。

また、「ブログ」の特徴として「新着記事」を「積み上げて行く」ことが挙げられます。

「ミニサイト」は逆に「全体設計」から「逆算して」記事を書いて行きます。

なので、最終的には「あまり更新しなくてもアクセスが集まるサイト」を目指すことになります。

また、「コンパクトさ」も重要になります。

ブログの場合は基本的に検索してきた訪問者に対し、1記事で情報を提供しますが、ミニサイトは下層にリンクをたくさん持ち、「コンパクトに」情報を収集できる仕組みを備えている必要があります。

例えば、旅行先でバスの路線について調べている時に、「バスが時間通りに来なかった話」を長々と書かれても困りますよね(笑)

検索流入してきた訪問者の「状態:ステータス」が「ブログ」とは異なるわけです。「ブログ」はあくまで読み物であり、旅行中の緊急かつ性急な情報収集には向いていません。

ミニサイトを作って儲ける法はコンセプトを示してくれる良書

<実践編>で示される道しるべ

やはり私のような「SEOって何? HTMLって何?」と言っているようなズブの素人には、「コンセプトを示してくれる本」が必要なのだと感じますね。

「言われてみれば当たり前」の事ってよくありますよね。例えば片付けの本とか。私も以前はそうした本に「お金をかけるべきではない」と考えていました。

「言われて思い至るなら、自分の頭の中にあるものを買っている」ような気がしたからでしょうか。

でも、最近私は思うんです。「人はそんなに多くの情報を一度に処理できない」と。

確かに頭の中にはあるのかもしれません。

この本で言えば、「スケジュールを決めましょう」とか「個人でできる範囲にまとめましょう」という話ですね。

しかし、インターネットが一般化して、常時接続が当たり前になった今では、我々は情報の海の中に生きています。

人間って足がつく場所でも溺れるんですよ。

情報が簡単に手にはいるようになったからこそ、こうした「道しるべ」の役割をする本が重要なんです。

情報が簡単に手に入るようになった現代。情報そのものに価値は無くなり、情報を整理して切り分けるという事の重要性が増している。

Kindle版を買って後悔していること

ミスったなと思ったのが、Kindke版を買ってしまったことですね。

なぜなら、この本はページ数がめちゃくちゃ多いんですよ。

それに一回読んだら終わりというタイプの本ではなくて、これから何回も読み返しながら「ミニサイト」が「ブログ」になってしまわないように注意を払って行くわけです。

「紙」媒体の方が明らかに読みやすいです。電子書籍の場合、どうしても単位時間当たりに取得できる情報が少ないですから、情報へのアクセスは悪くなります。

「あれどこに書いてあったっけ?」って言う時で、検索するキーワードを覚えていないといった状況に対処できるのが「本」の素晴らしいところですから、興味のある皆さんは「紙」媒体を買ってください。

ミニサイトを作って儲ける法(略してミニ儲)を買う時に注意すること

技術書ではないので、これを読んだら「ワードプレス」や「ムーバブルタイプ」でホームページがガシガシ作れると言うものではありません。

上でも述べたように、「ミニサイト」を作る上でのぶれない「コンセプト作り」のために購入するべき本だと思います。

「HTML」や「CSS」の知識はネット上に落ちているので、そんなに価値はないんです。

むしろ、「こう言う風にモチベーションを保つんだよ」とか「溺れそうになったら〇〇を確認して」とかいった「情報の使い方やまとめ」にお金を払うべきだと、最近思っているのでした。

要するにいい本なので、「サイト」の資産化とかに興味がある人は買った方がいいよってお話でした。