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ちょっとナーバスな時に、ちょうどいい。ジャズのような映画です。ストーリーは相変わらず、破天荒だけれど、心にグッとくる、そんな感じ。
普通にネタバレするので、気をつけてください。
Contents
クリステン・スチュワート(向かって右)がびっくりするくらい綺麗でした。
ウディ・アレンの選ぶ俳優さんは、どこか繊細で詩的な感じがあって好きなんですよね。ザ・アメリカ、ザ・マッチョって感じの主人公ではないし、登場する美女たちも美しさの中に教養を漂わせていると言いますか。
ライトが当たって動けなくなった鹿のようだわ。
っていうのは作中のクリステン・スチュワートのセリフなんですが、ウディ・アレンはやりますなあ。(笑)
ただ、結局、真ん中の小窓にいる主人公は向かって左のブレイク・ライブリー(すみません。作中のキャラクター名は忘れてしまったので、役者の本名で書きます)と結婚することに。
もちろん、ブレイク・ライブリーもゴージャスな美女なんですが、どこか肉食獣っぽいワイルドさがありますよね。
草食系男子にとっては、クリステン・スチュワートの飾らない、素朴で透き通った美が好みだったようです。
クリステン・スチュワートは、主人公のおじさんの秘書で、妻帯者であるおじさんと不倫関係にありました。
そのことを知らない主人公は、出会った瞬間から彼女に惹かれ、デートを重ねるうちにお互いを意識し始めます。
おじさんは、妻も愛しており、落ち度のない妻を裏切ることに対する罪悪感でいっぱいになり、なかなか離婚に踏み切れません。
やっぱり離婚はできない、とある時言いだすのです。
クリステン・スチュワートは泣きながら、主人公を訪ねて来ます。主人公は内心喜んでいます。(おいこら)
内心というか「僕にとっては都合が良かった」などと面と向かって言ってしまうのですが、これはアメリカン的にはOKなんでしょうか?(笑)
カルチャーショックですね。はい。
弱ったクリステン・スチュワートに優しく献身的に接する草食男子
下心があるとは言え、なかなかいい奴ですねえ(笑)
順調に愛を育み、結婚してハリウッドからニューヨークに引っ越そうとした矢先に、例のおじさんが出て来ます。
おじさんは妻と離婚して、クリステン・スチュワートと結婚すると言いだすのです。(なんて身勝手なクソ男だとお怒りの方もいるでしょう(笑))
しかも、草食系主人公はそのことをまだ知らず、なんとおじさんの相談に乗って、クリステン・スチュワートとの結婚を勧めてしまうのです。(oh、、、)
主人公のおじさんはハリウッドの中(多分契約とかの仲介業)で成功したビジネスマンで、お金持ち。
一方で、草食系主人公は将来性があるかは分からないが、素朴で正直でいい奴です。
どちらを選ぶか迷った挙句、クリステン・スチュワートはおじさんを選んだのでした。
おう、なんとも、、、。
草食系の鹿くんは逆恨みするでもなく、ニューヨークの古巣へと一人しょんぼり帰っていくのでした。
主人公の兄は、ギャングでナイトクラブを経営しています。前の経営者から、本人曰く「丁寧に説得して」買ったものです。(実際は、殺害して、コンクリートに埋めていました。ここら辺のシリアスさをギャグタッチで描いて不謹慎な感じにならないところが、ウディ・アレンのすごいところですね)
そのナイトクラブの支配人になった主人公は、みんなに好かれてニューヨークで成功します。ブレイク・ライブリーとも出会い、子供を授かることに。
幸せいっぱいでしたが、「過去」が自ら主人公に近づいて来てしまったのです。
クリステン・スチュワートは、素朴さを失って、かつての毛嫌いしていた人間そのものになっていました。
でも、相変わらず美しく、主人公は内心惹かれてしまいます。
おじさんは仕事で忙しく、ブレイク・ライブリーが子育てに夢中なのをいいことに、二人はデートします。
クリステン・スチュワートもどこか遠い目をしていて、確かに主人公の事が好きだった自分を思い出していました。
夢は夢のままに
明らかに惹かれあっている二人だったが、そのまま一緒になってしまうには乗り越えるべき現実のハードルが多すぎました。
「夢は夢のままにしておこう」とクリステン・スチュワートは言うのです。
なんとも言えない気持ちになりますね、、、(笑)
主人公の兄は、殺人等の容疑で死刑になってしまい、家族はとても落ち込みます。(いや、人を殺しておいて何言ってんだって感じなんですが、家族の悲しみはまた別物というか)
ひどい一年だったと、それでもページをめくって前に進もうとナイトクラブに集まった主人公の家族。
そこにクリステン・スチュワートの姿はなく、主人公のおじさんと別の会場でパーティーをしていました。
しかし、主人公もクリステン・スチュワートもお互いに思いを駆せ、心ここにあらずと言った感じです。
クリステン・スチュワートの美しい顔がアップになって、悲しいような、寂しいような表情でかすかに笑って画面がフェードアウトしていきます。
ストーリーは破天荒で、コメディタッチだけれども、しっかり見る人の心をつかむ
まず、ウディ・アレンは女優を選ぶセンスが抜群だと思います。
彼らを使って、ちょっとコメディタッチだけれど、残酷な日常をうまく入れて来ますね。
逆に、全体的にコミカルだからこそ、最後のクリステン・スチュワートのあの表情で泣きそうになってしまうんですね。