あらすじ
ピストンカップの実力者、ライトニング・マックイーン。今まで、トロフィーを総ナメにしてきたが、彼も時代の流れには勝てなかった。強力なライバル、ジャクソン・ストームが現れたのだ。
ジャクソン・ストームは、最新技術をふんだんに使った車体と、最新のトレーニングにより強化され、ライトニング・マックイーンを簡単に抜き去ってしまう。
メディアは、ライトニング・マックイーンを過去の人として扱い、注目はジャクソン・ストームへと集まった。
ライトニング・マックイーンは、次第に無理な走り方をするようになり、大事故を起こしてしまう。
ライトニング・マックイーンは復帰をかけた最後の勝負に出るが、彼は時代の流れに勝てるのか? それとももう引退する時が迫っているのだろうか?
感想(ネタバレ有り!)
※ここから先はネタバレ有りです!この映画は、無敵のヒーロー、ライトニング・マックイーンが、どういう決断をして、どういう運命を辿るのか、が最大の見所なので、是非自分の目で、彼の選択とその顛末を見るようにして下さい。
まず、第一の感想として、「これ、子供向けのアニメ映画ちゃう」というものがあります。
完全に、40代以降のおっさんが見てちょっとほっこりする作りになってます。
結局、スーパーヒーロー、ライトニング・マックイーンも歳には勝てず、若者に追い越され、でも、そうした自分を受け入れて、人生の新しいステージに進んでいくのです。
なんか、アニメ映画としてはつまらない展開ですよね。笑
せっかくなんでも描けるアニメという土壌で、現実世界を忠実に再現しなくても、いいのではないかと。笑
でも、そこがいいんですねえ。完全に大人向けアニメですよこれ。18禁どころか28禁くらいのもん。笑
身体や頭の衰え、若者の台頭、自分はこれ以上劇的に伸びないと分かってしまった人達がうんうん頷きながらみるアニメです。
子供が目をキラキラさせて見るようなもんじゃない!!
ロッキーのドラコ戦以降のような、衰えと引退、僅かな希望。
ライトニング・マックイーンは、再起をかけて、新しいスポンサーの元、新しいトレーナー、クルーズ・ラミレスとトレーニングを行います。
しかし、ジャクソン・ストームに勝てる見込みは無く、瞑想したライトニング・マックイーンは、未来ではなく、過去へ向かいます。
今は亡き師匠のドック・ハドソンを思い出し、彼の師匠を訪ね、助けを請います。ドック・ハドソンもまた、事故と引退を経験し、頂点から転がり落ちた1人でした。
ただ、ドック・ハドソンには、ライトニング・マックイーンという希望があったのです。
自分の成長ばかりを追い求めていた人が、弟子を取り、弟子の成長を楽しみにして、それを自分の事のように喜ぶ事、ここにライトニング・マックイーンが進むべき新たなステージが示されていました。
しかし、未だに自分を捨てきれないライトニング・マックイーン。あろうことか、トレーナーのクルーズ・ラミレスよりも遅い事が分かってしまい、ジャクソン・ストームに勝つのは絶望的になってしまいます。
ここで、ライトニング・マックイーンが取った選択は、クルーズ・ラミレスに自分の後を継がせる事でした。
レースの途中で、クルーズ・ラミレスと交代したのです。
そんなことが許されるのかは分かりませんが、アニメーションだからこそなんでも実現出来るという特性を、この部分に持ってくるのです。
ほぉー。
はー。
って感じですね。
ピクサーすげーな、と。
現実みたいな人間くさい人間ドラマをアニメでやって、ここでは「アニメーションだし、こまけぇこたぁ気にすんな」と来ましたか。
無事、ライトニング・マックイーンにも希望が見えて来ました。
カーズを最初から見てきた私としては、なんだか悲しいような気分にもなりましたが、なんだかんだいい終わり方だったのかなーなんて思います。
てか、子供ぽかーんでしょこれ。視聴者層は子供が多いと思うんだけど、どうなんだろ?
子供の頃ってこういうの理解できました? ちょっと自分は覚えてないんですが、ロッキーの最後の方に感動していたような気もするので、子供心にもわかるのかな。
でも、おっさんは自分の事としてとらえ、子供はマックイーン可愛そうって他人事としてとらえるのかもしれませんね。
いやはや、最近のピクサーはすごいです。アニメーションだからって舐めちゃいけません。