最近、旅行に行っていたので、映画関係の話題から遠ざかっておりました。
でも、フィクションばかり、観てばかりではなく、自分で動くって楽しいもんですね!
見どころ
ラ・ラ・ランドと同じようにミュージカル形式の映画。ダンスを自然に物語に取り入れ、観客を魅了する。音楽も素晴らしく、テンションが上がる!
一方、ストーリーは差別や偏見と戦う強いマインドを軸にしたメッセージ性の強い物語。ただ、楽しかったーで終わるのではなく、見終わった後にちょっと考えさせられます。
劇場が火事になったり、起こっている事はシリアスだが、あくまでも明るくポジティブに。
簡単なあらすじ
服の仕立て屋の息子、P.T.バーナム(フィニアス・テイラー・バーナム)は、上流階級の娘、チャリティーに恋をする。チャリティーの親は反対していたが、二人は結婚する。
フィニアスは鉄道会社で働いていたが、機械のように働かされる毎日に嫌気がさしていた。
チャリティーは貧乏な暮らしだが、子供もいて幸せだと言ってくれているものの、フィニアスはこんな人生を約束したわけではないと憤る。
フィニアスは銀行から融資を受けて、博物館を経営する事にしたが、中々思うようにはいかなかった。
ある時、娘のアドバイスにより、変わり者を集めてサーカス団を組織する事を思いつく。
サーカス団には様々な理由で、社会から迫害されていた人々が集まってきた。
街の中で反対するものもいたが、時代にサーカス団の魅力は知れ渡っていく。
感想
まず、仕立て屋の息子がなんでそんなダンス上手いねんというツッコミは置いておこう。笑
フィニアスの生き方は、現代の安定、公務員志向とは真逆のものだ。
最近、こういう始まり方の映画多いよなーと。自分がそういうものを好んで観ているということもあるが。
一箇所に人が集められ、ひたすら無機質で効率的に仕事がこなされていく。人間はそのうちの部品でしかない。
フィニアスは、こんなの俺の人生じゃないと思って行動を起こそうとするが、全然別の理由(貿易船が沈没して、人件費が維持できなくなり解雇)でクビになってしまう。
なんか、やっぱサラリーマンっておかしくね? と思っているのは日本人だけではないらしい。アメリカ人だって、おんなじように違和感を感じるのだ。当たり前だけど。
フィニアスにはいい人材を見極める能力と彼らを説得する能力に長けていた。
フィニアスにとってのいい人材は、社会ではあまり必要とされなかった人々というのが、また面白いところだ。
人間や生物の面白いところは、自分も他人も思ってもみなかったところで適応して、花を咲かせるところだと思う。
だから、環境が悪い時は、まあそんなもんだよな、くらいの気持ちで流れに身を任せていれば丁度良い。ただし、チャンスが来た時は自分から手を伸ばしていく必要があるので、チャンスにはアンテナを張っておかなくてはならない。
あとは、チャンスが来たら思いっきり身をまかせる勇気が必要になる。
グレイテストショーマンの登場人物たちも、今までの失敗のトラウマから、どうせ笑われるだけだと諦めかけていた。
そこにフィニアスが上手く説得に来たというのもそうだが、やはり最後は彼ら自身が飛び込む事を決めたのだ。
私も現実に経験があるが、ムリだと思っていたところに意を決して飛び込んでみると、意外と気持ちよく、事が前に進んだりするものだ。
ザック・エフロンが演じるフィリップ・カーライルだが、彼も上流階級の固定観念に縛られていた内の一人だった。
フィニアスは彼の本質を瞬時に見抜き、揺さぶりをかけるが、最後のところで、「答えは君に委ねる」というのだ。
多くの人は、飛び込む勇気を持てず、現状を手放したがらないだろうが、彼は飛び込んだのだ。
結果、人脈や財産は無くなったものの本当にやりたい事を見つけた。
他人の価値観に縛られていては、自分の人生を乗っ取られてしまう。
自分も、自分の身の周りも含めて、他人に人生を乗っ取られている人の多い事。
やはり、自分を騙すのはよくない。