
あらすじ
007をコードネームとして活躍するスパイ、ジェームズ・ボンド(ダニエル・クレイグ)はトルコでの作戦中、列車の上で、敵を狙った新人のエージェントの狙撃が当たってしまい、端の上から川に転落する。
水の中に沈んで行くボンド。
ジェームズ・ボンドは正式に死亡した事になったが、ボンドは密かに生きており、僻地で賭博に興じたり、女性を抱いたりしながら気ままに暮らしていた。
ボンドの上司Mは責任を問われて引退を仄めかされる。また、何者かによってM I6本部が爆破されてしまう。
この事はボンドの耳にも入り、ボンドはロンドンへと戻った。
しばらく仕事を離れていた事もあり、ボンドの体力と能力はエージェントととしての適正を満たしていなかったが、Mが起点を効かせ、ボンドはMI6に復帰した。
ボンドはトルコでの任務で追っていたパトリスという男が、上海へ向かっている事を調べ、上海へ向かう。
上海でパトリスを捉えたボンドだったが、雇い主を聞きそびれてしまい、ヒントはパトリスが持っていたカジノチップのみとなった。ボンドはそのチップを頼りにマカオへ向かう。
マカオでパトリスの仲間であるセヴリンに接触するボンド。セヴリンは何かに怯えているような素振りを見せたので、ボンドは雇い主を殺す事を提案する。
セヴリンに案内され、廃墟の島に向かったボンドは、セヴリンの雇い主であるラウル・シルヴァと接触する。ラウル・シルヴァは、セヴリンを銃の的にして、ボンドに危険な賭けを持ちかける。ボンドが躊躇したのを見て、シルヴァはセヴリンを殺してしまう。
隙をついたボンドはシルヴァを捕らえるが、逆にそれがシルヴァの狙いだった。かつてMI6のエージェントだったシルヴァは、Mに切り捨てられた事を恨んでおり、復讐を企てていた。
MI6の本部でMと再開したシルヴァは、Mに自殺未遂で崩壊した顔面を見せるが、Mに一蹴されてしまう。シルヴァはMI6のコンピュータシステムを乗っ取り、脱獄する。
一方で、Mの責任問題を追及すべく、公聴会が開かれようとしていた。Mへの批判は辛辣なものだった。Mが弁明を終えた時、シルヴァの襲撃が始まる。
ボンドらの活躍によって、難を逃れたMだったが、さらなるシルヴァの追撃に備えて、ボンドと共に、ボンドの生家があるスカイフォールへと向かう。
感想
ダニエル・クレイグが演じるジェームズ・ボンドは、シリアスで結果を出す男という感じ。
程よく筋肉質な身体にタイトなスーツ、オメガの時計をつけて、まさに出来るビジネスマンといった風貌だ。
物語自体は正直ちゃっちい感じがする。シルヴァがわざわざ捕まってから脱走する意味があんまり伝わってこない。(MI6本部に中々難しいのかもしれないが、脱走出来るなら侵入も容易なのでは?)
スカイフォールで戦うメリットもあまり伝わって来なかった。シルヴァは電子戦が得意って事なのかもしれないけど、どうも映像だけでは伝えきれていないのでは?
辛口な感想を書いたけれども、それを補って余りあるダニエル・クレイグの存在感。
冷静沈着を体現するような立ち振る舞いと眼差しはさすがと言ったところ。
日本のヒーローみたいに、中性的ではなく、マッチョなおっさんというところがまたよい。
この映画は、Mが死んでしまう事からも、母親を看取ったおっさんの再起の物語に見えた。