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【鬱な時に観るといい映画】バニラスカイ あらすじと感想(ネタバレあり)

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バニラ・スカイ (字幕版)
だるいねこ
だるいねこ
鬱な時って、あえて鬱を解消するんじゃなくて、思いっきりメランコリーな気分にどっぷり浸かった方が、かえって良かったりするのよね。
だるいいぬ
だるいいぬ
そうだね。共感というか共鳴というか、心のそこでどこか落ち着くような気がする時があるよ。

バニラ・スカイのあらすじ

バニラ・スカイ:あらすじ  身に覚えのない容疑で逮捕される

仮面の男、デイヴィッド(トム・クルーズ)は、ソフィア(ペネロペ・クルス)殺害の容疑で逮捕され、精神分析医のマッケイブから取り調べを受ける。

デイヴィッドは記憶が混乱しており、過去が上手く思い出せなかった。本当に自分が殺したのか、実感はないが、マッケイブはデイヴィッドが殺したと考えているようだった。

「誰も殺していない」と激昂するデイヴィット。

マッケイブは、デイヴィットの父、ディヴィット・Sr の話を聞き始める。

デイヴィット・Srから受け継いだ株式が問題でトラブルが起きたかのような描写があるが、本当のところは分からない。

バニラ・スカイ:あらすじ  逆上した愛人に殺されかける

デイヴィッドは、出版業界で財を成した父、デイヴィッド・シニアから莫大な財産を相続し、何不自由ない生活を送っていた。

デイヴィッドにはセックスフレンドのジュリーがいて、ジュリーは本気のようだが、デイヴィッドは適当にはぐらかして関係を続けていた。

一方で、父親から受け継いだ株式を「かすめ取ろう」としている役員がいるという不穏な話を、顧問弁護士のトミーから聞かされる。

ある時、パーティーで出会ったスペイン訛りの美女、ソフィアに一目惚れしたデイヴィッドは、ソフィアに上手く近づく事に成功する。

しかし、ソフィアに嫉妬したジュリーは、デイヴィッドが手に入らないなら一緒に死んでやると、無理心中を試みる。ジュリーの運転する車はデイヴィッドを乗せたまま、猛スピードで柵を突き破り、下の道路へ落下した後、コンクリート壁にぶつかって、ぺしゃんこになってしまった。

ジュリーは死亡したが、デイヴィッドは一命を取りとめる。しかし、デイヴィッドは頭蓋骨を酷く損傷してしまい、偏頭痛と醜い顔に悩まされるようになった。

バニラ・スカイ:あらすじ  性格が歪んでしまい、奇怪な行動を取る

医学の力と莫大な金を使っても、デイヴィッドの顔は元どおりにならなかった。デイヴィッドは不気味なマスクを被り、生活するようになる。

デイヴィッドの奇怪な行動によって、友人もソフィアも離れていってしまう。

絶望の中、泥酔し、路上で眠ってしまったデイヴィッドだったが、ソフィアに起こされて目を覚ます。ソフィアは、どんな醜い顔になろうとデイヴィッドの側にいる事にしたようだ。二人は立ち上がって歩き始める。その時、空は奇妙なバニラ色をしていた。

バニラ・スカイ:あらすじ LE社の存在に気づく

ソフィア殺害を自白したように思われたデイヴィットだったが、その直後に「LE社」の広告に気付く。

LE社(ライフエクステンション社)は、コールドスリープによって肉体を延命するサービスを行なっている会社だった。

マッケイブとLE社に向かったデイヴィットだったが、LE社のロビーに見覚えがあった。

LE社の説明では、コールドスリープする事で肉体は不死状態になり、その間リアルな「夢」を見続ける事ができる、と。

不治の病や苦痛を抱えた人々が、LE社と契約し、夢を見続けているようだった。

バニラ・スカイの感想(ネタバレあり)

バニラ・スカイはオープン・ユア・アイズの焼き直し

トム・クルーズがスペインの映画「オープン・ユア・アイズ」に惚れ込んで、焼き直しをした作品です。

「オープン・ユア・アイズ」に出ていたペネロペ・クルスをそのまま起用して、その後トム・クルーズとペネロペ・クルスはプライベートでも交際していたみたいですね。

「オープン・ユア・アイズ」というか、ペネロペ・クルスに一目惚れしたのかもしれません。確かにものすごい美女です。(笑)

バニラ・スカイを盛大にネタバレ

ストーリーのネタバレなんですが、

 

まさかの夢オチです。

( ;´Д`)

つまり、ソフィアやジュリーは本当に存在していたけれど、デイヴィットはどこかでLE社と契約して、物語の途中から夢を見ていたのです。

その夢が悪夢となってしまった、というストーリーでした。

たしかに、ディヴィットが泥酔して路上で目が覚めた時、ソフィアの向こう側に見える空が変な色(バニラ色?)で、あれが現実と夢の境目を表していたみたいですね。

だから、結局去っていったソフィアが迎えに来てくれることはなく、その苦しみから逃れるためにデイヴィットはコールドスリープを選択したのでしょう。

夢の中でそのことに気がついたデイヴィットは、夢から覚めることを希望します。

夢の中のソフィアに別れを告げたデイヴィットはビルから飛び降りる事に。

「オープンユアアイズ」

誰かのささやきで目が覚め、そこでエンドロールです。

バニラ・スカイの歪んだ感じが好き

さて、ジュリー(キャメロン・ディアス)の運転で事故ったデイヴィット。一命は取り留めたものの、顔面を骨折してしまいイケメンが台無しになってしまいます。

おまけにものすごく頭が痛むらしく、医者を怒鳴りつけてビビらせる始末。

いやー、でもこういうの好きなんですよ(歪んでる(笑)( ;´Д`))

爽やかイケメンと美女がイチャイチャするベタなストーリーももちろん好きなんですが、こういう「鬱っぽい」展開の話も好きなんです。

それはたぶん、私が隠キャだからでしょう。だから、不幸な登場人物にこそ感情移入できるのかもしれません。

美男美女の恋愛話が「理想」の世界を観る楽しみだとすると、そこと私のリアルは繋がっていないんですよね(笑)

しかし、このデイヴィットの苦悩と私の苦悩は地続きでちゃんと繋がっているんです。だから、ちょっと「安心する」んでしょうね。自分だけが苦しんでいるわけじゃないと再確認できるんでしょう。

バニラ・スカイの顛末にどこか安心する

まあ、それでも、

あんまり人に好かれなくて、性格も歪んでいる私(笑)は、おトム(デイヴィッド)の気持ちが良くわかりすぎて、見ていられなかったです(笑)

友人の怪訝な表情や、ペネロペ・クルス(ソフィア)の「ちょっと付いて行けない」といった表情(真顔)を私は現実でも見た事があって、悲しい気分になりますね。

自分だけ置いて行かれたような。そんな悲しさです。

泥酔したデイヴィットをソフィアは迎えに来てくれたように見えましたが、あれはデイヴィットの夢だったわけです。現実は誰も迎えに来てはくれませんでした。

そう考えるとすごく悲しいし、寂しいですよね。友達だったはずの人にも嫌われて、好きだった人にも見捨てられるとか。(笑)

自分のせいとはいえ、顔面崩壊して自信を失ってしまったら、そうならざるを得ないというか、自己崩壊していってしまう気持ちはよく分かりますよ。(顔面を骨折したことはないですけどw)

この辺で、ぐーっとメランコリーな気分に浸ると、なんかちょっと鬱から救われたような気がしませんか?

結局、おトム(デイヴィッド)は、ソフィアのいない現実を選び、ビルから飛び降りて目を覚まします。

この時、すでにコールドスリープされて夢の世界にいる事を悟っており、夢を管理するシステム(マトリックスでいうエージェント・スミス)に、「愛する人に合わせてくれ」と頼むと、ソフィアが出て来ます。

ソフィアに別れを告げるおトム(デイヴィッド)の表情がなんとも言えないですね。

ああ、君は俺の作った夢なのか、と。

ソフィア役は誰!? ペネロペ・クルス

オールアバウト ペネロペ・クルス

ペネロペ・クルスのプロフィール

ペネロペ・クルス・サンチェスは1974年、スペイン生まれ。

まだまだお綺麗です。

英語やフランス語も話せるようで、頭もいいんですね。才色兼備。

バニラスカイ以後、トムクルーズと交際していたようですが、しばらく経って破局しました。

トムクルーズもこんな美女を逃すとは、、、。

まあ、でもお互いに何か合わないところがあったのかもしれません。結婚は外見だけでは決まらないですからね!(笑)

ペネロペ・クルスが出ている映画が気になる

「それでも恋するバルセロナ」でも紹介したけれど、ペネロペ・クルスは本当に美しいです。

「バニラスカイ」も彼女の存在ありきで成り立っていると言っても過言ではないですよ。

こちらの映画にも出演しているので、気になる方はぜひチェックしてみてください!

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