
※まだAmazonに画像が無い新作映画のため、原作の書籍画像を載せています。
ジョニー・デップやジュディ・デンチ、ペネロペ・クルスと各国の大物俳優たちが登場する。
ペネロペ・クルスかわいいよ。ちょい役なのにすごい女優使ってるなあ、、、
あらすじ
「灰色の脳細胞」と呼ばれる有名な探偵、エルキュール・ポアロは、休暇を取るために、イスタンブール発カレー行きの「オリエント急行」へと乗り込んだ。
オリエント急行は、オフ・シーズンには珍しく満員だった。ポアロはディケンズを読んだりして、くつろいで過ごしていた。乗客の一人であるラチェット(ジョニー・デップ)は、名探偵のポアロに気づいて、護衛の依頼を持ちかける。ラチェットは骨董商として財を成した富豪だが、敵も多く、身の危険を感じていたのだ。
ポアロは、ラチェットが悪人だと見抜き、依頼を断った。その夜、ラチェットは何者かに殺害されてしまう。物音に気付いたポアロが、ラチェットの部屋をノックした時、ラチェットは返事をした。また、殺人現場は密室で、車掌が廊下で待機していたため、車掌の目を盗んで、ラチェットの部屋に行くことは難しく、列車の屋根の上にも足跡らしきものは見当たらなかった。
しかし、激しい吹雪の中、人一人いない荒野を歩いて来て、犯行に及び立ち去るのは現実的では無い。状況から言って外部犯の可能性は限りなく低いのである。犯人はまだ列車の中にいるに違いない。
雪崩のため、立ち往生してしまった列車の中で、ポアロは事件解決に向けて推理を始めるのだった。
感想
有名なアガサクリスティーの小説の実写化である。過去にも実写化されている。大物俳優、女優を大量投入した今作、ストーリー以外にも見所は沢山ある。
肝心のストーリーは、ミステリーの定番要素を覆す内容になっている。なんと犯人がいない!?のだ。(その表現は正確ではないのだが)ポアロとその友人(オリエント急行の社員)以外全員が犯人という、ミステリファンの想像の斜め上を行く展開に、多くの人は足を掬われたに違いない。
怪しい人物が次から次へと現れ、観客は犯人を想像して行くのだが、どれも不正解。ミステリならば犯人は基本的に一人という先入観を利用した、見事なトリック!?と言えるだろう。
本筋のストーリーだけでも楽しめるのだが、ポアロの紳士らしい振る舞いや、当時のオリエント急行の豪華さや、ジョニー・デップ分する悪役のファッションなど楽しめる要素に事欠かない。
ネクタイが曲がっている事を異様に気にするポアロの几帳面な性格と、紳士らしい服装とステッキ。教養溢れるディケンズの本。(背表紙が固めの紙で出来ているところがとても良い)ベストの着こなしなんかもダンディなおじさまになりたければ、是非とも真似したいところだ。
オリエント急行の食堂車やラチェットの食べているケーキ。ワインの注ぎ方など細かいところが綺麗に作られている。
「オリエント急行の殺人」という世界的にも有名な題材なだけに、ネタを知っている観客にも、細かいところで楽しませようという配慮が伝わってくる。(イスタンブールのシーンとかほとんど一瞬しか出てこないのにお金がかかってるんだろうなあ。。。)