
おトムはどんな映画に出てもおトムだなあ、、、笑 退役軍人のホームレス役のおトムが、苦しそうな顔で問題を解決するいつものパターンである。
一方で、ゴーン・ガールで見せた鬼畜な女ぶりのロザムンド・パイクは高学歴なお嬢様(弁護士)という感じで、ゴーン・ガールとは違う意味で女性らしさがすごくよかった。アメリカではこんな容姿の人が、高学歴のイメージなんだろうか。
あらすじ
立体駐車場の白いバンから、スナイパーライフルで対岸の人々を無差別に狙撃した男が逮捕される。元アメリカ陸軍のスナイパー、ジェームズ・バーという男だった。
逮捕の決め手となったのは、現場に駆けつけたエマーソン刑事が見つけた、駐車料金の支払いに使われた硬貨から検出された指紋だった。
ジェームズ・バーは、取り調べ中に「ジャック・リーチャーを呼べ」とメモを書く。
ジャック・リーチャー(トム・クルーズ)は、元米軍憲兵隊捜査官だったが、今は引退し、年金で生活していた。呼び出されたリーチャーが到着した時、バーは護送中に受けた暴力で昏睡状態に陥っていた。
狙撃の訓練を受けているバーが逆光を選んだ事や、バーのスナイパーとしての腕と不釣り合いな命中精度、証拠となった駐車料金の硬貨の不自然さを嗅ぎ取ったリーチャーはバーの弁護人ヘレン・ロディン(ロザムンド・パイク)と組んで真犯人を見つけようとする。
リーチャーは酒場にいるところを、サンディという女に因縁をつけられる。リーダー格のジェブをはじめとした男5人に囲まれたリーチャーだったが、軍隊でならした格闘術であっという間に5人をノックアウトしてしまう。
ジェブをはじめとするチンピラは、何者かに雇われているようだった。また、事件の後、不自然にジェブが失踪する。何者かに消された事を悟るリーチャー。
バーが通っていた射撃演習場で手がかりを探る事にしたリーチャーだったが、サンディが殺され、殺人の容疑者に仕立て上げられてしまう。リーチャーは追手からの追跡を振り切りつつ、真犯人の尻尾を掴む事に成功する。
一方で真犯人はヘレンを捕えて人質にする事に成功し、リーチャーと最終決戦にもつれ込む。
感想
退役軍人、住所不定無職のおっさんが弁護士と共に事件を解決するストーリー。無職要素がなぜ必要なのか、原作を読んでいないので分からない。
途中で、サラリーマンがいるビルを眺めて、その不自由さを嘲笑するシーンがあるが、それも物語の本筋となんの関係もなかったりする(笑)
原作ではもう少し背景が説明されるのだろうが、短い映画の中だと、取って付けたようにあのシーンだけ浮いているように感じた。
正直、リーチャー役がトム・クルーズだからなんとか鑑賞出来るものになっている印象だ。ストーリーは平凡だが、おトムの演技を見ていると緊張感が伝わって来てドキドキ見入ってしまうのだ。
ミッション:インポッシブルと基本変わらない格闘シーンとおトムの演技なのだが、アウトローの方が退役軍人でホームレス設定だからか、素朴な演技である。
今回は、高いところに登ったり、超人的なアクションシーンがあるわけではなく、ひたすら無骨な格闘シーンが多い。元陸軍というリアリティを重んじた演出なのだろうか。
トム・クルーズはよくインタビューで「イーサンはスーパーヒーローじゃない」と言っていたりするけれど、そのイメージを地で行くのが今作だろう。特殊能力なんかももちろん無いが、筋トレをするかのように淡々と寡黙にミッションを遂行して行く様はカッコいいものである。
色あせた革ジャンと汗臭そうなTシャツ。
これを書いててはっきりしたのだが、おトムのイメージや演技はまさにトレーニングジムそのものだ。
ストイック 鉄
筋トレ好きな方は、この映画を観た後に、大胸筋やら上腕なんとか筋を鍛えるモチベーションがアップするに違いない。(笑)