SF

LUCY(ルーシー)ネタバレと感想

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LUCY/ルーシー (字幕版)

いいところ

・映画がコンパクトに纏まっていて、無駄なものがなく、見やすい。

・スカーレット・ヨハンソンが俺TUEEEEEE!するお話で、爽快、スッキリする。

・モーガン・フリーマン(生物学の教授?)が物語と並行して、脳のリミッター解除について語るのだが、インテリっぽくて知的な好奇心も満足してくれる。自分が頭いいと勘違いしている人が楽しめそう(私だ)

・スカーレット・ヨハンソンが可愛い。

マッチポイントの過去記事または2017年で最もグッと来た映画ベスト4+1の番外編:ゴーストインザシェル(実写)でも紹介しましたが、スカーレット・ヨハンソンは美人です(笑))

 

わるいところ

・唐突すぎる。

・どうしてそうなったのか説明の描写が省かれているため、ついて行きづらい。

・アジア人=マフィアみたいな構図はやめろ。

 

あらすじ

ルーシーは(スカーレット・ヨハンソン)、ごく普通の女性だったが、彼氏のリチャード(運び屋)の仕事に巻き込まれ、マフィアに拉致される。CPH4という薬物を腹部に埋め込まれ運び屋として、利用される事になる。

麻薬を狙う別のマフィアに捕まってしまったルーシー。抵抗しようとするも、マフィアの手下から暴行を受け、腹部を何度も蹴られてしまう。その時、腹部に埋め込まれたCPH4が漏れ出し、ルーシーの脳が覚醒を始める。

ノーマン博士(モーガン・フリーマン)は、人間の脳は、通常10%ほどしか使われておらず、残りの90%は眠っているという説を唱えていた。CPH4はこの眠っている部分の脳を覚醒させる薬物だった。

脳が覚醒したルーシーは、痛みを感じなくなった。また、身体能力も驚異的に向上し、マフィアの拘束からいとも簡単に脱出する。

脳が覚醒した事により、記憶力も異常に向上し、あらゆる情報をインターネットから吸収し始める。そこで、ルーシーはノーマン博士を見つけるのだった。

あらゆる事を理解し始めたルーシーは、自分の存在に疑問を持ち始めるが、ノーマン博士は次の世代に知識を伝達する事が生物本来の役割である事をルーシーに教える。

ルーシーはノーマン博士のいるパリに行く事を決めるが、薬が切れると力をうまく制御できなくなってしまうため、他の運び屋を捕まえて、CPH4を手に入れる事が急務となった。

感想

スカーレット・ヨハンソンの超人ぶりに焦点を当て過ぎていて、ややストーリーが置いてけぼりという感じは否めない。元々のルーシーのキャラクターがはっきりしないところが残念だ。覚醒する前のルーシーが何らかの問題を抱えていて、覚醒する事で目的を達成するような、分かりやすい展開の方が、感情移入しやすいのではないだろうか?

超人的な能力を手に入れたが故に、目的がはっきりしないというか、考えている事が凡人=観客には分かりにくい。よって、見終わった後には、スカーレット・ヨハンソンの美しさとアクションの爽快さだけが残り、脳の機能100%がどうこうといったストーリーは特に残らない。

小難しい話は抜きにして、派手なアクションを観たいという人にとっては、テンポもよく、楽しめる構成になっていると思う。

ただ、脚本の捻りがないとあまり楽しめないという人は、若干物足りなさを感じるだろう。

ルーシーのパーソナリティを掘り下げた脚本に、本作のアクションシーンを投入すれば、より名作になっただろう。

総括して、スカーレット・ヨハンソンの「人間性を失った」演技は素晴らしく、身体を張った演技には脱帽する。ストーリーはちょっと唐突だが、それがテンポの良さを生み出しており、最後まで一気に観てしまう、そんな映画だ。

 

「ルーシー」っていうか、「スカーレット・ヨハンソン」っていう題名にした方がしっくりくるくらい、彼女にスポットライトが当たっている映画だった。彼女が好きな人には是非ともおすすめの一品だ。